ハンディターミナル入門

不定期コラム

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ハンディターミナルとPDAの違い(2)

 皆さんこんにちは。前回はPDAは「とっつきやすい端末」で、ハンディターミナルは「とっつきにくい端末」であることをお話しました。

 なぜ「とっつきにくい」ハンディターミナルが使われるのか。もちろんそれには理由があります。「とっつきにくい」というのは、ハンディターミナルを用いたシステムを設計・開発する側の問題であり、実際にハンディターミナルを使って作業する側、更には得られるデータを活用する側の問題ではないからです。

システムを設計・開発する立場としては、どうしてもご自身がこなれた技術や機器(端末)を採用するほうが、「責任をもって提案できるから」という理由でクライアントにお勧めしがちです。

しかし、ハンディターミナルを使う目的は、管理業務に必要なデータを収集し、それを用いて業務の効率化やサービスの向上を実現するためです。そのためには、「データを効率的に収集する」ということが第一に考えられるべきであり、システムの設計や開発する側が「とっつきにくい」ことなどは関係ないと言っても良いのではないでしょうか。

ハンディターミナルは、次のような特徴を持つ端末であると定義付けできるのではないかと思います。

耐環境性能

 データ収集作業は清潔なオフィス内ではなく、工場や倉庫または屋外で行われることがほとんどです。ですから、ハンディターミナルは塵や埃が多い場所や、悪天候下での運用が想定されており、国際規格(IEC)に準拠した防塵防滴性能を持つものがほとんどです。現場のハンディターミナルを見ていただくとわかるのですが、ほとんどの場合、塵や埃がこびりついて真っ黒になっていて、「よくこれで動いているなぁ」と感心させられます。耐環境性能は必須の性能です。

耐落下強度

 ハンディターミナルには「耐落下強度」という値が定義されており、本体の適切な箇所に、落としたときのために特殊ゴムなどによるクッションが付いています。データ収集作業は、物を持ったり移動したりしながらの作業となる場合が多いことから、携帯端末は思った以上に落とされます。そして落とした拍子に蹴ってしまうこともあります。耐落下強度を持つことも必須であるといえるでしょう。

閉鎖性

 ハンディターミナルは独自OSを搭載しています。それのどこが良いかというと、完全に閉じた環境であるということです。PDAだといろいろな周辺機器で拡張でき、様々なアプリケーションがインストールできます。しかしその反面、あるソフトをインストールしたら、業務アプリケーションに不具合が出たというのはWindowsの世界では非常に良くあることで、その解決が難しいことは皆さんも身にしみているでしょう。

PDAにはWindows CEをベースとしたOSが搭載されていますが、これはPDAメーカーだけではなく、OSメーカーにも依存することを意味します。もしOSに不具合があったとして、PDAメーカーが改善したいと思っても、OSメーカーが対応しなければ改善できないということになるのです。

単純化

 基本的なオペレーションは、画面上のガイダンスを見ながら「ボタンを押す」だけです。電源ボタンですぐに処理が開始、トリガーボタンでバーコード読み取り、テンキーで数量入力など、画面上のガイダンスにそって誰でも簡単に使うことができるのです。逆に言うと余計な操作が出来ませんので、作業者は作業に専念することができ、効率的なデータ収集作業が行えます。

アプリケーションの作り方によっては、一画面に様々な機能を持たせることもできます。機能をとるか容易さをとるか、システム要件と作業者のレベルを考慮してアプリケーションを設計する必要があるでしょう。

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以上のようなことが、ハンディターミナルの特徴であり、PDAと大きく異なるところです。WindowsCEベースのPDAはパソコンと同じような開発環境で開発が出来るので、開発者にとっては開発に着手するにあたり抵抗が少ないかも知れませんが、実際にハンディターミナルを使って作業する人や場所を考慮した機種選定が重要であるということが言えるのではないでしょうか。


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