コンピュータの世界では一定の期間(または一定の量)のデータを集めた上で、まとめて一括処理を行うことを「バッチ処理」、変化する状況に合わせながら対話的に処理を行うことを「リアルタイム処理」と呼んでいます。
ハンディターミナルの場合でも同じような運用方式があります。
「バッチ」とは、ハンディターミナルだけを使ってある程度のデータ収集を行い、収集した結果をパソコンへファイル転送するという方法になります。一方、無線通信によってリアルタイムにデータをやり取りすることが「無線」運用と呼ばれます。
バッチ、無線運用の異なるところは、収集データと参照データをどこに置くかということです。例えば、以下のような処理を組み込む場合を考えてみましょう。
・商品コードが入力されたときに商品データから商品名などを参照し表示する。
・伝票番号の入力時に入荷予定データから商品明細を参照し、全ての商品が入力されるかどうかをチェックする。
・伝票番号の入力時に出荷指示データから商品明細を参照し、間違った商品が出荷されないようにチェックする。
バッチの場合、このような商品データや入荷予定データ、出荷指示データといったものを参照用の「マスタファイル」として事前にハンディターミナルへダウンロードしておく必要があります。マスタファイルの容量によっては、ファイル転送の仕組みや運用を工夫する必要が出てくるかも知れません。
一方でメリットも十分にあり、パソコンとの接点はマスタファイルと収集データの転送時だけとなりますので、場所や時間にとらわれずに作業を行うことができます。倉庫で入荷作業を行った後、事務所に戻ってパソコンへ入荷結果として送信したり、客先で入力した受注情報を会社に戻ってからパソコンへファイル転送したりといった運用が実現できます。
ファイル転送についてはハンディターミナル側、パソコン側双方でメーカーにより転送命令が用意されていますので、難しいファイル転送プロトコルを理解する必要もなく、無線運用に比べて開発が簡単で問題点の切り分けもスムーズです。在庫の取り合いなどによる即時性が必要なければ、できるだけバッチでシステム構築・運用されることをオススメします。